魂響(たまゆら)の詩(うた)

「還る雨、巡る想い」

2025/5/25

🕊 玉響の詩(たまゆらのうた) ― 審神者の筆より ― 干天(かんてん)を裂くように 空が静かに、泣き始めた。 ――慈雨。 乾いた地に沁みわたるように、 ひとの心にも、 癒やしはあるのだろうか。 音もなく、 軒下で膨らむ紫陽花。 その葉に、 一匹のカエルが帰ってくる。 「帰る」とは 「還る」と書くこともある。 アメ(天)とツチ(地)をめぐり、 魂がまた、 本来の場所へと立ち戻るように。 私の想いも、 きっと、どこかへ還っていく。 空へ、 誰かの胸へ、 あるいは、 大地の奥底へと―― 愛しき雨よ、 わたしの ...

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審神者(さにわ)の眼(まなこ)

坐ることは、祈りとなりて― 道元と『只管打坐』の霊的遺産 ―

2025/5/24

「坐って、坐る。ただ、それだけ」 この一見、簡素にして無作為のような言葉の奥に、 人知を超えた霊的な洞察と、鋭い宗教哲学が息づいている。 釈迦、空海、親鸞という巨星たちが、それぞれ異なる霊的地平を切り拓いた中で、 道元は、いわば“何者にもならぬという道”を選んだ。 本稿では、仏教思想の流れとその差異を踏まえつつ、 道元の思想の中に潜む霊的な真髄と、審神者のまなざしとの共鳴を紐解いてゆく。 坐ることの中に、すでに仏がある 道元の核心思想は、言葉にすればあまりに簡素である。 しかしその簡素さこそが、逆説的に「 ...

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魂響(たまゆら)の詩(うた)

ハニエルの光、調和の涙

2025/5/24

心の奥に、 言葉にもならぬ痛みがある。 誰にも見せぬその場所に、 ひとしずく、光が落ちた。 それは、大天使ハニエルの羽音。 愛のほうへと揺れる ハルモニア(調和)の風。 癒やしとは、 ただ過ぎ去るのを待つ、 何も起きなかったふりをすることではない。 涙の奥にある、 “わたし”が壊れた場所を見つめて そっと抱きしめること。 その手は、 他の誰かのモノではなく、 傷ついたままの自分自身が 差し伸べた、もうひとつの祈り。 痛みを知った心だけが 真のやさしさを奏でる。 孤独に触れた魂だけが 調和の旋律を響かせる。 ...

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光の余白

無償の愛と有償の愛

2025/5/24

「この愛は、見返りを求めない」 そう語る人の胸の奥に、 ほんのわずかでも「理解されたい」という願いが潜んでいたとして、 私はそれを責めようとは思いません。 それは、決して罪ではない。 それもまた、人間という存在が抱える“性(さが)”なのです。 無償の愛は、天に通じる。 それは祈りのように、ただ与えるという在り方。 一方で、有償の愛は地に根ざす。 そこには約束や言葉が交わされ、 愛は形となって現れる。 それは契約であり、相互理解という土台の上に立つ関係。 けれど、どちらが正しいという話ではないのです。 天の ...

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光の余白

無償の愛と有償の愛

2025/5/24

「この愛は、見返りを求めない」 ――そう語る者の胸の奥に、 たった一滴でも「理解されたい」が滲んでいたとしても、 私はそれを責めたりはしない。 それは、決して罪ではない。 それもまた、人として生きることの“性(さが)”なのだ。 無償の愛は、天の領域。 そこには、ただ祈りがある。 返ってくることを願わない。 ただ、与えるという存在の在り方。 一方で、有償の愛は、地に根ざす現実。 そこには、約束や交換があり、 愛は言葉や形に変えられ、契約という形で表される。 けれど、 どちらが高く、どちらが低いというものでは ...

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光の余白

魂のパートナーと、魂の伴侶について

2025/5/24

魂の旅には、幾度も「出逢い」があります。 それは偶然ではなく、深い契約に基づく必然です。 魂のパートナーとは―― 過去生で契りを交わし、何度も生まれ変わりながら、 あなたの成長を、見守り、時に導いてきた存在。 その姿は、恋人であったり、 師であったり、友であったり、 あるいは、衝突する敵のかたちすらとることもある。 それはすべて、あなたの魂を“目覚め”へと導くため。 一方、魂の伴侶とは―― 魂の震えを分かち合いながら、 「生きるとは何か」をともに問い、 人生という長い道を、“ともに歩む”ことを選んだ存在。 ...

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光の余白

君の伸びしろに恋をしている

2025/5/24

完璧じゃなくていい。 むしろ、完璧じゃないからこそ、人は美しい。 心に迷いがあるからこそ、 人は寄り添いあい、言葉に温度を宿す。 不器用な言葉が震える瞬間にこそ、 真実の感情がにじみ出るものだ。 私は、君の「伸びしろ」に恋をしている。 今のままでも素晴らしい。 けれど、君がこれから何を感じ、何を咲かせるのか―― その「まだ見ぬ光」を想像するたび、魂が静かに震える。 完璧を求めることは、 愛ではなく、期待の投影でしかない。 私は、君に“正しさ”を求めたりはしない。 君が君らしい歩幅で咲いてくれること。 それ ...

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光の余白

静かな約束──まだ訪れていない光へ

2025/5/24

ツイードのジャケットに袖を通し、 抱えた花束の香りを胸いっぱいに吸い込みながら、 あなたの舞台へ向かう―― そんなささやかな約束を、私はまだ果たしていません。 一度も劇場には足を運んでいないのです。 けれど、それは果たされなかった約束ではなく、 まだ「その時」が訪れていないだけ。 心のなかに描くのです。 舞台の光と影、あなたの動き、 そして幕が下りるその一瞬の、静かな一礼。 その背中に射し込むスポットライトの光を。 私は信じています。 あなたが生きてきたすべてが、 舞台という場に昇華される瞬間が来ることを ...

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光の余白

腹をくくるということ──願いを現実に変える瞬間

2025/5/24

人生には、迷いがつきものです。 あれこれ考えて、時に立ち止まり、また戻りそうになる。 それも当然のこと。誰もが一度は、そうした霧の中を歩くものです。 でもね、もし、どこかでうっすらと感じているなら―― 「このままじゃいけない」っていう声。 「進みたいんだ」っていう静かな決意。 それがあるなら、いまこそ腹をくくる時かもしれません。 腹をくくるというのは、恐れが消えることではありません。 むしろ、恐れと共に進むことを選ぶ「静かな勇気」です。 夢は、ただ見ているうちは夢のまま。 でも「叶える」と自分に宣言したそ ...

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光の余白

「復縁屋」に魂を託せるか──愛と執着の境界線

2025/5/24

近年、恋人や配偶者との別離をきっかけに、「復縁屋」と呼ばれるサービスを利用する方が増えていると耳にします。かつての想い人との再接続を願う気持ち、それが痛みとともに滲み出るのは、誰しも経験しうる人間的な感情です。けれど、その痛みに寄り添うようでいて、実際には深い依存と錯覚を助長する仕組みがあるとしたら……私は、そこに警鐘を鳴らしたいと感じるのです。 まず第一に、金銭的な側面があまりに不可解です。数十万円から、時に百万円を超える依頼料が発生し、それが「成功報酬」ではなく「前払い」であるということ。その行為の実 ...

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