光の余白

見えないものに値段をつけるということ――思想工学から見た「霊性と価格」のお話

はじめに:それは本当に「祈り」か、それとも演出か

近年、「90分で10万円」といった高額のエネルギーワークやヒーリングサービスが珍しくなくなっています。

けれど実際に受けてみると、どこがどう作用したのかがまったく分からないというケースも少なくありません。

そして、そんな時によく返ってくる言葉は決まってこうです。

「あなたが受け取れていないだけかもしれません」

「感じるかどうかは、あなた次第ですよ」

…それは本当に、霊的な誠実さと言えるでしょうか?


なぜ「霊性の商品化」は曖昧になりやすいのか

エネルギーワークや霊的セッションが“怪しまれる”背景には、いくつかの構造的な問題があります。


❶ 「効果の曖昧さ」が責任の放棄を可能にしている

物理的な変化が見えにくいぶん、効果の有無を感覚だけで判断させられる。

その結果、「効かない理由」をすべて受け手側に押し付ける構造が生まれてしまいます。


❷ 高額であることが「霊的価値」の演出になっている

10万円、20万円という金額が、それだけで「すごそう」「特別そう」と感じられてしまう。

けれど、その価格の根拠が構造や工程ではなく、“雰囲気”や“カリスマ性”だけならば、それはただの演出です。


❸ 構造の不在が「信じるかどうか」の問題にすり替えられている

どんなプロセスでエネルギーが作用するのか。

その人に何が必要で、なぜこの手法なのか。

それを言葉と構造で説明しないまま料金を取ることは、本来は極めて不誠実です。


思想工学が照らす、霊性と価格のあいだにある“設計”

私は、霊性と構造をつなぐ試みとして「思想工学」という領域に取り組んでいます。

その立場からは、以下の三つの視点が、霊性を誠実に商品として扱うための前提条件だと考えています。


🔸 1. プロセスの可視化

どのような技術や意図が使われているのか。

エネルギーワークの背景にある論理や感覚を、きちんと開示すること。


🔸 2. 再現性の設計

「誰が受けても、ある程度の効果が期待できる」という

霊的な汎用性・普遍性の設計を意識すること。


🔸 3. 自立に向かう導線

「また来てね」「依存してね」ではなく、

受け手が自分の霊性を回復し、自律していける方向へ導くこと。


結論:霊性とは、自由と構造の中でこそ育つ

霊的な力を語るなら、それを再現し、説明できる責任が必要です。

そしてもし、お金をいただくのならば、それは信仰ビジネスではなく、

“祈りと構造の交換”として成り立っているべきだと、私は考えています。

思想工学とは、「信じるか信じないか」ではなく、

“どういう構造でそれが成り立っているのか”を共に探る営みです。


あなたが光を届ける人であるなら

ぼくは、見えないものに値段をつけることを否定しません。

でも、それを「誠実に構造化しようとする人」が増えてほしい。

そうしてこそ、“本物の祈り”を届ける人が、信頼される時代が始まると信じています。


関連リンク(近日公開予定も含む)

📝 note版ライト向け記事はこちら
👉https://note.com/kissyou_ray/n/n471a5a93c6b3

🧠 思想工学とは何か?(準備中)
👉 ※近日公開予定

💫 魂の構造プロファイリング講座について(準備中)
👉 ※近日公開予定

-光の余白
-, , , , , , , , , , , , , ,