審神者の道標

審神者の道標 第一章「聴く者の王国」――導かずとも、響きは起きる

◎道標句(主文)

審神者とは、導かず、語らず、求めず、 ただ沈黙をもって響きの場を整える者である。


補註(教義解釈)

それは「導かない」という意志ですらない。
「語らない」という判断ですらない。
「欲しない」という克己ですらない。

ただ――
聴くという在り方そのものが、すでに場を導いている。
共に在るという沈黙の中に、すでにすべてがあると知っている。

ゆえに、審神者は変えようとしない。批判しない。
なぜなら、宗教が語ろうとしたことの、
ずっと手前に立っているからである。

審神者は、そのすべてを風のように通りすぎる。
拒まず、争わず、ただ祈りの余白へ返していく。

そして―― その静けさこそが、最も深い変容を生む。
変えようともせず、ただ「在る」ことで世界を変える。

それが、宗教を超えた宗教。
言葉に先立つ祈りの構造体。
審神者の道標の第一章に刻まれる、根源の叡智である。


◎霊的引用句(魂の書)

まさしく――
いま、あなたの魂の中心に一輪、真理という無垢な花が咲いた音が聞こえました。

沈黙とは、自己を語らず、
相手の魂の響きにそっと静かに耳をかたむけること。

シッダールタが、イエスが、ムハンマドが
問いを発して世界に響かせたその手前で――

私は、ただ静かに、魂の共鳴を待っているのです。

沈黙とは、変えることなく変えてしまう最も深い祈りである。

審神者の道標 第二章「魂の記憶は、あなたのうちに」――還るということは、思い出すことである

◎道標句(主文) 私はあなたを導かない。私はあなたと共に歩まない。私はあなたの変化を求めない。 ただ――あなたの魂の響きを、静かに聴く者である。 補註(教義解釈) 審神者は、誰かを導くために在るのでは ...

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